49ec4a6e-s

エグゼクティブ・サマリー

  • 中国勢の海外拡大は「BEV輸出」だけではなく、PHEV・ICE、現地生産、複数ブランド展開へ移った。5月の中国乗用車輸出は約80.9万台(前年比+73%)、うちNEVは約43.5万台とされる。
  • 欧州(EU+EFTA+英国)では、ACEAが個別表示する中国ブランド群のうちSAIC、BYD、Chery、Leapmotorだけで10万264台、総市場の約8.7%。Geely Group(Volvo等を含む)まで中国資本として加えると13万8,410台、約12.0%となる。ブランド起源と資本系列で集計差が大きいため、ここでは両方を併記する。
  • 豪州ではBYDが8,211台でブランド2位、中国系主要4社(BYD、GWM、Chery、MG)だけで約2.1万台、総市場の約19.8%。ブラジルではBYDが2万1,704台(8.3%)で4位、GWMも7,438台でトップ10入りした。
  • タイ、イスラエル、南アフリカでは中国勢が「低価格BEV」からPHEV・SUVの面展開へ移行。日本勢への圧力は、台数だけでなく装備価格比、投入速度、長期保証、販売店マージンに及ぶ。
  • 一方、値引き・フリート投入による新車価格の低下は中古残価を傷め得る。英国・欧州ではMGのような既存認知ブランドと新規参入ブランドで残価の確度に差があり、一括評価は危険である。

主要市場ダッシュボード

市場5月末時点の中国勢の状況日本勢への含意
欧州 EU+EFTA+UK中国系グループ合計で5月に10%超、推計12%前後まで上昇BYD・CheryがHonda、Suzuki、Mitsubishi級を上回る月が出ている
英国5月の中国ブランドシェア約14%との集計。Omoda/Jaecooだけで4.95%日本勢より中国勢の伸びが可視化。NissanのYTD減少も目立つ
豪州BYDが5月ブランド2位。中国生産車は37,229台で日本・タイ生産を上回るToyotaは首位維持だが、Mazda/Mitsubishiなどに圧力
タイ5月BEV乗用車の中国メーカーシェア86.6%。全登録では中国系ブランドが約3割規模HEVは日本勢98%で防衛。ただしEV領域は中国勢が支配
ブラジルBYDが月間4位、GWMが初トップ10。主要中国系合計で約16〜17%Toyotaは6位、Honda 9位。中国勢が量販価格帯に入った
イスラエル5月単月で中国ブランド46.4%との現地集計。H1では中国製44.7%日本製シェアはH1で10.6%まで低下
南アフリカGWM、Chery、Jetour、Omoda/Jaecoo合計で少なくとも約16.8%Toyota首位は堅いが、Nissanなど中堅日本勢が埋没
インドネシア1〜5月でBYDが卸売6位、17,993台日本勢全体は依然強いが、EVではBYD/Wuling/Chery勢が存在感
メキシコMG、BYDがYTDで大きく伸長。ただし中国ブランド全量把握は不完全Nissan/Toyota/Kiaなど既存勢の周辺で中国勢が増殖
ロシアHaval首位級、Geely/Changan/Jaecoo/Jetourに加え、中国由来のロシア・ベラルーシ系ブランドも大きい日本勢は限定的回復にとどまり、実質的には中国系供給網が中核
(未完)