中国自動車業界で今度は「メモリ不足」、AI優先供給で価格高騰
近年、中国自動車業界では「メモリ不足」が新たな経営リスクとして浮上している。これまで車両コストの主な上昇要因は、電池や鋼材、半導体などの原材料だったが、現在はメモリ(DRAM・フラッシュ)価格の高騰が最大の圧迫要因になりつつある。蔚来(NIO)の李斌氏やシャオミの雷軍氏といった業界トップも、相次いで「メモリ価格がコスト上昇の中心になっている」と公言している。背景にあるのは、自動車の高度な知能化だ。かつてガソリン車では2〜4GB程度のメモリで十分だったが、現代のEVでは状況が一変している。スマートコックピットがナビ、音楽、動画、音声AIを同時に動かし、さらに運転支援システムがカメラやレーダーの膨大なデータをリアルタイム処理するため、現在は16〜32GBが標準、高級車では64〜128GBに達するケースも珍しくない。これは高性能スマートフォン約10台分に匹敵する容量であり、自動車が“走るコンピューター”へと変貌していることを示している。

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