
2024年11月5日に上海市で開幕した第7回中国国際輸入博覧会(CIIE)において、トヨタは7年連続の出展を果たし、中国進出60周年の今年、「共に60年、共に創る未来」を掲げた。トヨタのブースでは、「Best in Town」(地域社会で最も良き企業市民)、「Multi-Pathway」(マルチパスウェイ)、「Mobility for All」(すべての人に移動の自由を)の3つの柱に分けて、カーボンニュートラルや豊かな暮らしの実現に向けた取り組みを紹介した。
「Best in Town」では、トヨタが地域に根ざした企業市民を目指す取り組みを紹介。展示には、中国市場に最初に投入され、ラグジュアリーカーとして多くの人に愛された1964年モデルのクラウンが登場。このクラウンは、中国でのトヨタの歴史を象徴する一台であり、中国消費者にとっても「壊れにくいトヨタ」という信頼の象徴となった。また、現代のニーズに応えた新型クラウンも並べて展示され、60年間にわたるトヨタの進化と中国市場への適応を表現した。
「Multi-Pathway」では、中国市場における多様な地理的・気候的条件に応えるため、様々な新エネルギー技術の展開を提案。特に、トヨタは商用車の領域において水素燃料電池技術に注力しており、300kWの「TL Power300」を含む3種類の燃料電池システムを展示。これらは異なる物流シーンに合わせて設計されており、効率性と長寿命を実現し、最大で3万時間の稼働が可能。さらに、水素充填が難しい地域でも迅速な燃料補充が可能な交換式水素供給システムを導入し、初期費用の軽減と利便性向上を目指している。
また、電動車の分野では、トヨタの最新のBEVで、鋭いデザインのbZ3Cや、bZ3Xが展示され、最新の運転支援システムとスマートコックピットによる新しいドライビング体験の提供を目指すとした。ハイブリッド技術では、27年にわたる開発の成果である第5世代ハイブリッドが披露され、特に新型プラドでは2.4Tスーパーハイブリッドを採用、燃費とオフロード性能の向上の両立を実現したとする。
「Mobility for All」では、すべての人が移動の自由を享受できるよう、多様なユーザーに向けた製品とサービスを紹介。特に、トヨタは福祉車両の分野で、bZ3の福祉版とアルファードの福祉改造版を披露。これらは、高齢者や身体障害者がより安全かつ快適に移動できるよう設計されており、今後は無障害な乗車が可能なレンタカーなど、さらなるサービス展開も予定しているという。リハビリ支援ロボット「Welwalk」は、歩行支援を通じて移動の喜びを提供する製品で、2026年以降に販売予定。これは下肢麻痺などのリハビリに役立ち、データ収集によって効果的な治療が期待されている。
自動運転についても、トヨタは「Mobility for All」の理念に基づき、自動運転レベル4によるロボットタクシーの商業化に向けて小馬智行(pony.ai)と提携し、ロボタクの導入を進めている。中国主要都市での実証運転も開始され、安全性と効率を高めた移動手段を提供していく考え。今後もトヨタは技術の進化を通じて、すべての人により多くの移動の選択肢と喜びを提供し続けたいとしている。
