
2024年の中国自動車市場をいい意味でも悪い意味でも象徴することになった小米(Xiaomi)の歴史的な発表会から約3ヶ月、最新状況はどうなのか? 初弾の中大型セダンBEV「SU7」は本当に売れている? 予告された第二弾のSUVはどうなっている? Xiaomiカーは今後も引き続き高い人気を維持できるのか?
Xiaomiの雷軍董事長は、「SU7の初月の受注件数は8万8000台あまりに達しており、5月には8630台を納車した。6月には1万台以上の納車が見込める。2024年年間販売は当初予定していた10万台を超え、12万台を目指す」と豪語している。
当初様々指摘されたSU7のネガティブ面に比して、納車が順調に開始された現在、SU7の評価は悪くない。ポルシェをパクったとされる外観も、今ではXiaomiの一つの顔として、いい意味で認知され、定着している。性能・機能面も十分で、それはその価格が20~30万元(約400~600万円)という手軽な範囲に収まったが大きい。
性能や機能から見て、30万元以上になってもおかしくないSU7をこの価格帯でリリースしたところに、現在の中国の激しい値下げ競争を後押しした形となった。SU7が売れても利益は出ないのではないか、という指摘は根強く、その都度Xiaomiは否定をするが、収益面は厳しいことは間違いない。
雷董事長は「Xiaomiカーを成功と断じるのは時期尚早だが、第一段階は成功したと言える。自動車はそもそも周期の長いもので、Xiaomiは長期主義の企業。徐々に自動車の品質やサービスを把握してユーザーに届けていき、10~15年の時間をかけて、世界トップレベルの自動車メーカーを目指す」としている。目先の利益よりも将来への布石という意味が、SU7には大きいようだ。
第二弾のSUVのマスキング画像が出回り始めている。現在中国で売れ筋のSU NEVは、問界(AITO)だったり、理想(Lixiang)が打ち出す、家庭・家族用途のもの。しかし、その画像を見る限り、XiaomiはこれもSU7と同様、あくまでもスポーティな個人向けを意識したものとなっている。独自路線を貫くあたり、面白い試みと言えそうだ。
仮にSU7が2024年、12万台販売を達成し、第二弾のSUVも期待感を持たせるものになったとしても、10年、15年どころか、来年、再来年とXiaomiカーが順調に展開していくとは限らない。それぐらい変化の激しい中国市場で、スマホやスマート家電で築き上げてきた膨大なファン「米粉」がいようとも、それほど単純ではないだろう。Xiaomiカーの成功及び定着にはもう少し様子を見る必要がありそうだ。
