
中国民間メーカー吉利(Geely)のハイエンドBEVブランド「極氪(ZEEKR)」は2024年3月25日、コンパクトSU BEV「ZEEKR X」、中大型MP BEV「ZEEKR 009」、中型セダンBEV「ZEEKR 007」をタイ市場で発表した。「ZEEKR X」は右ハンドル版を世界初公開、予約受付を開始、2024年9月までに納車を開始する予定だという。
ZEEKRはバンコク、チェンマイ、プーケット、パッタヤーなどのタイの主要都市に、2024年中にリアル店舗を開設するとしている。ZEEKRは「1+N」モデルをタイで応用していく。1は子会社1社のことで、Nはタイの現地パートナーを指す。より多くの現地ユーザーにスマートなEVによるモビリティの新たな体験を提供していく、という。
世界の自動車産業が急速に転換するのに伴い、人口7億人を抱えるASEANはすでに、以前までの日本勢優位は崩れつつあり、中国勢の競争の新たな最前線になっている。それは中国市場が「巻き」によるあまりにも報われない競争が続いていることもあって、自国を脱出するメーカーが多くなっていることとも関連している。
ZEEKRもタイを足掛かりとしてASEAN各国及び右ハンドル市場への展開を目指す。右ハンドルに力を入れる中国メーカーが多くなっているが、右ハンドル市場という言い方は珍しい。この中に日本が含まれているかは不明。まずはASEAN各国、さらにシンガポールや香港、マカオでの2024年中の納車を目指す。
ZEEKRはすでにスウェーデン、オランダ、ドイツで販売を開始しており、スウェーデン、オランダにはリアル店舗を開設、すでに納車を開始している。2026年までには西欧の大部分の国に展開をする予定だ。また、中東市場にも力を入れており、UAE、サウジアラビア、カタール、バーレーンで現地パートナーと協業、高級BEVモビリティ体験を提供している。
ZEEKRも、中国市場での販売は伸び悩んでいる。しかし、やはり中国市場で伸び悩むようになった新興の小鵬(Xpeng)、哪吒(NETA)と比べ、それらが単体で苦戦中というのとは、Geelyという巨大な後ろ盾があった中での中国市場及び世界市場展開であり、若干ニュアンスは違う。それでも、中国市場での販売が伸び悩むことへの打開策として海外展開を急いでいる側面は変わらない。ZEEKRも生き残りをかけて、世界で戦っていく。
