広東省で空飛ぶタクシー海越え実験、早ければ26年にも営業開始
上海峰飛航空科技(AutoFlight)が開発した電動垂直離着陸機(eVTOL/イーブイトール)「盛世竜」は先日、広東省深圳市蛇口港から離陸、約20分の飛行で同省珠海市九洲港に着陸した。これは世界で初めてのeVTOLによる海を超える友人模擬飛行で、関連のライセンス取得後、「盛世竜」は早ければ2026年に営業を開始、費用は300元(約6000円)/回が想定されている。このeVTOLタクシーで低空の空飛ぶクルマ市場の幕が上がることになる。

中国でも大都市圏は通常、ひどい渋滞になる。広東省の主要都市も同じ。誰しも自動車が空を飛び、この渋滞を回避して、目的地に到着することを夢見る。今回の実験成功は、空飛ぶタクシー実現の第一歩と考えられている。

「盛世竜」は全長11m、全高3m、プロペラ長15m、重量は2t、5人乗りで、コアモジュールはすべて中国製造。最高時速は200km/hであり、1回当たりの充電による飛行距離は250.3km。乗客用のみならず、荷物運搬用機もあり、400kgまで運搬できる。

安全面も当然考慮されており、各種の安全装置が搭載されている。主ローターあるいは固定翼、バッテリーいずれのモジュールに何か問題が発生した場合でも、それは空中を飛行し続けられることができるという。

深圳-珠海間を今回、20分で飛行したわけだが、現状、両都市間の移動は通常のタクシーを使えば3時間近くかかり、500-600元の費用が必要。また、両港間を船で移動した場合、費用は100元ほどですむものの、所要は1時間以上かかる。

このeVTOLタクシーの20分、300元はタイパ、コスパ的にも圧倒している。事業関係者によれば、eVTOLの世界的な普及に伴い、eVTOLやそれら部品のコスト削減、単位飛行当たりコストが大幅に低減しており、この価格を実現できる、とみている。

現在事業者は積極的に、乗客・貨物運営、空域管理、航空部門、船舶部門など関連当局と協議、事業実現化を急速に進めているという。関連ライセンスを取得すれば、香港・マカオ・広東のグレートベイエリアにおいて、1000ヶ所の乗降車ポイントを設置、数百本の航路を設定して、大規模な事業運営を計画している。