
独フォルクスワーゲン(VW)は2023年7月26日、中国市場のインテリジェント電動コネクテッドヴィークル市場戦略を正式に発表した。傘下ラグジュアリーのアウディと、合弁相手の上汽集団との協業調印、7億ドルで中国新興OEM小鵬(Xpeng)の4.99%株式を取得した。どちらかというと後者の方が注目されがちのようだが、前者についても今までの憶測の解消、様々なVWとしての思惑もありそうで、深堀する。
VWはXpengの米国預託株式(ADS)1株当たり15ドルで4.99%株式を取得、取得総額は7億ドルとなった。これによりVWはXpengの取締役会にオブザーバーを1人派遣できる。これを受けてXpengの株価は一時、20%超暴騰、2023年の最高値を更新した。
VWの中国事業を統括するRalfBrandstaetter取締役は、「我々はまさに中国における電動車製品のラインナップを加速させており、その次の一手のイノベーション的変革に準備をしている。Xpengとの連携は我々に中国におけるコア技術領域でまた一つの新たなパートナーを確保したことを意味する」とした。
Xpengの何小鵬董事長兼CEOは、「VWと相互にインテリジェント電動車技術をシェアすること、世界一流のデザイン及びエンジニアリング能力においても互いに学習できる」とし、世界覇者の一角VWに対してもあくまでも「互恵」を強調した。共同開発となるVWブランドのMEBプラットフォームに基づく2車種の電動車が、2026年にも発売を開始するという。
またVWは、アウディと上汽集団との間に戦略的MOUを締結し、両者は今後現有協業を更に進化していく、とした。アウディがまだ投入していない分野において、インテリジェント・コネクテッド電動車を両社で共同開発、中国で、中国のための戦略を加速する。
アウディに関しては今までに、中国のBEVメーカーのアーキテクチャを買収するなどの観測が出ていた。一からBEVプラットフォームを整備していては時間も金銭もかかりすぎるし、売れていなくても優秀な中国勢の現有プラットフォームを入手した方が早い、との判断が働いたと思われる。その候補に上汽集団のハイエンドブランド「智己(IM)」も含まれていたが、今回の協業深化で、その観測の答え合わせとなった形。
中国でアウディと言えば、実は一汽アウディの方が強い。最近になって発足した上汽アウディはいまいちピリッとしないところがある。VWとしてはこれを梃に上汽アウディのBEVを加速させたいところか。
何氏が公式Weiboで投稿したRalf氏との2ショット写真が一時期中国ネット界の自動車分野をジャックするほどバズり、中国でも両者の協業に注目が集まった。
