
中国民間OEM吉利(Geely)を有する吉利控股の総裁で、その傘下の極氪(ZEEKR)の安聡慧CEOは2023年4月1日、中国電動車百人会のフォーラムで、「中国の新エネルギー車(NEV)はより多くの自信的な態度と、より苛烈な速度で海外進出して、中国国力のグローバルなシンボルとしなければならない」と語った。中国自動車情報メディア「汽車通訊社」はこれについて、「NEVを中国の世界に対する新たな名刺とする」と解析した。
吉利控股の李書福董事長は十数年前、早くもGeelyを全世界に展開する、と語っていた。それはほぼ実現しなかったが、当時とは状況が違ってきているのも確か。2022年、中国の自動車輸出台数は311万台を超え、2023年には日本を抜き、世界最大の自動車輸出国になる見込み。この中でNEV輸出は前年比倍増となる67万台に達しており、今後も中国自動車輸出の成長源泉になることが予想される。
安CEOの発言の背景に、ZEEKRの好調ぶりがある。2022年までに相応の納車実績を蓄えたZEEKRはその基盤の上に、2023年は14万台の納車を目指す。2023年、各社が苦戦する中で、ZEEKRの販売は引き続き好調を維持している。
ZEEKRは2021年にブランドと、初弾となるHB「ZEEKR 001」を発表、平均販売価格33.6万元という、従来のGeelyの倍以上、Geelyの安かろう悪かろう観念を解消する戦略製品として、相応の販売を実現した。その1年後、MPV「ZEEKR 009」を発表、2023年1月から納車を開始した。平均販売価格52.7万元の「ZEEKR 009」は、中国勢による高級MPV合戦の目玉となった。
すでに発表している第3弾、ようやくのSUV「ZEEKR X」は2023年4月にも発売開始する予定。設立2年で9.3万台を納車、まだ正式な統計としては発表されてはいないものの、中国勢としては珍しく意図的に残価率も重視、その向上を進めており、残価率も高い中国初のNEVラグジュアリーを目指している。
ZEEKRにとっても、次の目標が海外進出だ。海外でのIPO(新規株式公開)も検討されているとされ、現在は試験的に欧州市場の開拓を進めている。2023年4月の上海モーターショーでは、本格的な欧州戦略の発表が行われる見込み。ZEEKRが中国を代表した世界に対する新たな名刺になる可能性は、無くはない。
