ファーウェイ「HI」に対抗、バイドゥも「apollo tech」で参入
東風汽車のオリジナル新エネルギー車(NEV)ブランド「嵐図(VOYAH)」のSUV(REEVとBEV)「FREE」のフルモデルチェンジに関する登録情報写真で、そのエンブレムに「apollo tech」が入っていることが確認された。「apollo tech」のエンブレムが確認されたのは初めて。当然バイドゥのものだ。この手法はファーウェイがすでに北汽集団のブランド「極狐(ARCFOX)」などで行っている「HI(Huawei Inside)」と共通。インテリジェント・ドライブ・ソリューションの導入で、テックによる競争が始まった。

バイドゥの自動車分野へのかかわりは大きく分けて三点、一点目は自動運転Apolloプラットフォームによるサービス「ラディッシュ・プレジャー」で各地で展開する自動運転タクシーや自動運転バスなど。一部では料金を徴収開始しているものの、事業としての規模は大きくないと思われる。

もう一つは吉利(Geely)との合弁による自動車製造・販売事業、集度(JIDU)。設立2年程度ですでに「ROBO-1」「ROBO-2」などのモデルを発表、「ROBO-1」の限定版の発売を始めているが、まだまだこれからの事業。

三つ目が、Apolloによる技術的な蓄積を他社に導入するインテリジェント・ドライブ・ソリューション事業。その観点で言えば、JIDUもすでにApollo技術をベースにしている、と明言しているが、その他にも自社も株主である新興の威馬(WM)、一汽集団系の海馬(HAIMA)などにこのソリューションを供給している。

今回初めて確認されたエンブレム「apollo tech」は明らかに第三点の延長線上にあり、それを拡大したものと考えられる。今までのバイドゥの展開から見ると、「apollo tech」にはApolloのナビゲーション・オートパイロット(ANP)、自動駐車(AVP)、高精度地図を内包するものだと考えられる。

バイドゥとしては、この「apollo tech」を早期に定着させたかったと思われるが、実践したWM、HAIMAが販売不発、WMに至っては経営危機に陥っている。JIDUのエンブレムでも「apollo tech」は今後使われるかもしれないが、自社に自社を掛け合わせただけでPR効果は薄い。今回VOYAHに採用されたことで、バイドゥの自動車分野における売り上げ増、「apollo tech」の定着に一定の効果が期待できそうだ。