BYD、日本の乗用車市場に進出発表、ATTO 3と海洋生物2車種
中国民間OEM大手BYDの日本子会社、BYD JAPAN株式会社は2022年7月21日、東京でブランド発表会を開催、日本の乗用車市場への進出を発表した。日本のEVバス市場でシェアを拡大しているBYDが乗用車分野でも攻勢をかける。中国で既販中の「元PLUS」をベースにしたグローバル戦略車「ATTO 3」の他、海洋生物シリーズの「イルカ(DOLPHIN)」「アザラシ(SEAL)」の3車種。「イルカ」はすでに中国でも発売されているが、「アザラシ」は本発表会時点で中国でも正式に発売されていない。

「ATTO 3」は2022年になって、オーストラリアやシンガポールでも発表しており、そうした意味においては、今回の日本市場進出もその流れの一環に位置していると言える。ただし、他の市場と違い、「イルカ」「アザラシ」を同時に発表したことは、日本市場への力の入れようを感じさせる。

自動車大国の日本は、そもそもグローバル上位のメーカーがひしめいており、海外勢が進出するのは容易ではない。韓国のヒュンダイがいい例で、進出・撤退・再進出を繰り返しており、迷走状態。特にEVに関しては、日産が発表した軽「SAKURA」が好調とはいえ、そもそも充電インフラの整備がそこまで進んでいないのが実情。ただ、その日本でも2~3年後にはEV競争が激化する、との見方もあり、BYDはそれに向けた準備を進めた、とも言える。

「ATTO 3」のベースとなった「元PLUS」は小型SUVで、中国の販売価格は13.78-16.58万元(278~334万円)。諸費用考えなければ、「SAKURA」と同程度の価格で、ホンダ中国が発売を予定している「e:N」P1、S1と同タイプ/サイズだが、価格や性能面で、現在までに中国のEV同タイプ/サイズ市場においては売れ筋の一つ。

「イルカ」は小型セダンで、同10.28-13.08万元と、「ATTO 3」よりは安い。中国EVといえばイメージが強いかもしれない五菱(Wuling)「宏光MINI EV」より一回り大きい若者向けEVとして、中国でも人気が高く。月販は1万台を超えてきている。

「アザラシ」は中型セダンで、同21.28-28.98万元。米テスラ「Model 3」をターゲットとした野心的なプロダクト。こうしたラインナップで、日本でもBYD旋風を起こせるか、注目される。