Cheryとアリクラウドが提携、営業のDX化など社内「特区」化へ
中国地方国有OEM奇瑞(Chery)は2021年6月11日、アリババのクラウド・コンピューティング部門であるアリクラウドと戦略的パートナーシップを締結、両者は自動車の研究開発、マーケティング、製造などの方面におけるデジタル化を推進していく。同時にCheryはエコシステムブランド「iCar」の立ち上げを発表した。

Cheryの鮑思語副総経理は、「Cheryのデジタル化転換は非常に差し迫った課題であり、我々はアリクラウドと連携して、研究開発からマーケティングまでのデジタル化を行い、いわば“特区”を設立、効率の急速向上を図る」と語った。

Cheryは1997年、安徽省蕪湖市に設立。蕪湖市国有資産管理委員会の傘下となる。自動車産業が盛んな安徽省とはいえ、そのリソースは省都の合肥に集中、蕪湖市のCheryはその合肥産業集積とは異なる体系で存在している。しかし、安徽省政府、合肥市政府が注力する江淮汽車(JAC)よりも、販売台数としては目立っている。毎月数万台規模を販売、毎月のOEM販売ランキングではTOP15の常連だ。商用車が特に強いが、乗用車ブランド「捷途(JETOUR)」もコスパの良さで人気。

一方で、中国旧態依然の「安かろう悪かろう」を背負っている面もあり、高品質化に向けて社会や生活が急変革している中国において、今後劣勢になる可能性がある。その対策の一つがデジタル化だ。

今回のアリクラウドとの提携第1期では、全方位のマーケティングに特に注力する予定で、JETOURとエコシステム「iCar」を組み合わせ、「iCar」を「DX特区」として、プロジェクト計画立案の段階から、アリクラウドと連携して、トップレベルデザインのアーキテクチャを構築する。

Cheryでは、「iCar」を通じて、直販+代理販売の自動車ニューリテールモデルを模索、新たなユーザーセンターを立ち上げ、新たな販売チャネル管理モデル、物流管理モデル、財務フローを形成、販売により生産を決定、デジタル工場などの方面でもアリクラウドと協力していく。

調印式に列席した蕪湖市トップの単向前市委員会書記は、「両者の提携は、市とアリクラウドの全面的なパートナーシップ深化のもう一つの成果だ。市とアリクラウドはすでに全面的な協力段階に突入、デジタル経済、スマート製造などの領域での成果獲得を加速していく」と語った。市としても今回の両社の提携にかける思いの大きさを物語る。